大学図書館に眠る時価12億円以上の本を狙った強盗事件を扱った映画「アメリカン・アニマルズ」。
この強盗事件は実際に起きた事件であり、映画には他にはない斬新な演出もあると話題になりました。
数々の賞を受賞し、絶賛されている本作品について、基になった事件やその斬新な演出について調べてみました!
アメリカンアニマルズの基になった事件とは?
映画「アメリカン・アニマルズ」は、2004年に米ケンタッキー州で実際に起きた事件の真実をそのまま描いている作品です。「実話を基にしている」ではなく、「実話」なのです。
その事件とは、大学の図書館での窃盗事件。
狙われたのは図書館に貯蔵されたジョン・ジェームズ・オーデュボンの画集「アメリカの鳥類」の初版本といった時価1200万ドルを超える貴重な本。
その犯人はなんと4人の大学生でした。
舞台となったケンタッキー州レキシントンにあるトランシルヴァニア大学は、とても古い歴史があり、大統領や多数の政治家を輩出した伝統校です。そんな恵まれた環境で育った犯人たちが、何故リスクを冒してまで事件を起こしたのでしょう。
大学の図書館に貯蔵される上記の本の存在を知った4人は、特別な人間にならないと人生の意味がない、それを盗んで大金を手にすれば特別な人生を送ることができる、と考えるようになります。
そう、動機は言ってしまえば若気の至りです。
若気の至りで事件を起こすこととなる犯人たち。とはいえ犯罪ド素人の4人は、なんと映画を参考に犯罪計画を練り始めるのです。
その参考にした映画がこちら。
- オーシャンズ11
出典: Warner Bros
- スナッチ
出典:Twitter
- レザボア・ドッグス
出典:Twitter
いずれも有名なクライム映画ですね。
犯罪の知識なんて持たない、エリートコースを行く4人の大学生が事件を起こしたことについて、なぜそんなことをする必要があったのか?と思わざるを得ません。
若気の至りだったのですから、本人たちも今となっては同じように「なぜリスクを冒してまで犯行に至ったのだろう」と感じているのではないでしょうか。
犯人が映画に出演!
映画「アメリカン・アニマルズ」は俳優陣によるドラマ部分に加え、実際の事件の犯人たちが登場して当時の状況を回想するシーンがあります。
映画が進んでいくにつれて実話であることを忘れてしまう観客に、「実話である」ということを思い出させるための構成なんだそうです。
しかし刑期を終えて社会復帰している中での出演というのは色々な不安や懸念もあったことと思います。
監督であるバート・レイトンは以下のように話しており、多くの観客の反応は良好なよう。
多くの人が『役者たちより実際の人物のほうがかっこいい』と言ったのは初めてだと思います
出典:映画ナタリー
実際の犯人を出演させるというのはとても斬新で、どんな人なのか見てみたいという興味を駆り立てられる演出ですよね。
まとめ
以上、アメリカン・アニマルズの基となった事件や犯人の出演についてでした。
実話に基づいて作られた作品は多々ありますが、実話に忠実に、実話をそのまま作品化したものというのは珍しく、興味をそそられますね!
この記事を読んでアメリカン・アニマルズについてさらに関心が強くなったのではないでしょうか?
斬新な構成が絶大な評価を得ている本作品、ぜひご覧になってみてください!
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